スノーボードの科学II [用具&ワクシング編]
最近購入した書籍。
これからボードを始めようと思っている訳じゃあない。
興味があったのはサブタイトルの部分
「ワクシング編」という部分。
この本は新書では無いようだが、タイトルが「スノーボード・・・」と言う事もアリ目に入らなかった。
著者は某自動車メーカーのエンジニアでチューンナップを生業にしている、いわゆるプロじゃない。
しかし、技術者らしい分析力で経験にもとづく理論を紹介している。
興味のあった「ワクシング」については、おおくの書籍がその道のプロやメーカーが、
「こうすれば良い」「こうするべき」と
紹介する物が大半で、
「何故?こうした方が良いのか?」
という事を説明したものは無かった。
たとえば、メーカーが言う様に、
「何故?ワックスを何度もかけると良いのか。」
また、
「ブラッシングをすることで、ソールがどういう状態になるのか?』
など、
ワックスメーカーのマーケティングでなく、
僕が以前より疑問だった、「そうした方が良い理由」が書かれた本だ。
どうしても、一般的には
◯アイロンでワックスをかけ、冷えるまで待ち、スクレイプし・・・
などと、手順の紹介が主な内容になるが、
僕の知りたいのは、
◯パラフィンの溶ける温度で指定する事がほとんどだが、暖かい部屋でのアイロンの120℃と
寒い部屋の120℃のセットは違うだろうし、そもそもアイロンの温度も120℃ではないだろう。
※ちなみにアイロンの温度の仕組みから、ワックスの染み込む構造まで説明している。
◯何故冷えてからなのか?
冷えるまでのプロセスも、急激に冷やさず、ゆっくりと・・などまでは言われるが、急に冷やした場合なせいけないのか?
何が違ってくるのか?
※この冷える時の状態に着いては今までの理解と違っていて為になった。
などなど・・・
いつも思うのは、原理と理由が解れば工夫も出来るが、
ただマニュアルを模倣しても、最大公約数はキープ出来てもBESTを追求する事は出来ない。
だから、理由が知りたかった。
僕も、ワックスに興味が出てきてからは各メーカーのマニュアルや、雑誌を読みあさり、試してみた。
ソコに書かれた事はおおむね同じ様な事しか書いておらず、理由や有用性を説明した物は無い。
ただ、何度も同じ様なプロセスを繰り返す事で気づく事も多く、
本書に書かれていた事は、僕自身も感じていた部分もアリ、共感出来る事も多かった。
もちろん著者も専門ではないので、科学的な理論は周知の物が主で、
体験にもとづく仮説にとどまる事も多いのだが、
今だスキーが滑る原理そのものが解明されていないのだから、
経験にもとづく理論は共感する事が多い。
ただワックスの回数だけが滑走性を高める訳でなく、
今までこだわってやっていた事が、結果滑走性に繋がっていた事を確認出来て少し嬉しかった。
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