プレート全盛のゲレンデユースは、正直ビンディングのビス位置など関係ないけれど
アルペンビンディングも、ちょっと並べてみた。
まず
[sample3]アルペンビンディング
SALOMONパープルとTYROLIAスカイブルー
これが意外に差がある。全長で6cm以上チロリアが長い。
ただ、実際これらのビンディングは、何がしらのプレートの上に取り付けられる事がほとんどなので、スキーのフレックスにはほとんど干渉しない。
むしろ、プレートのマウントビス位置、ビス穴の可動幅、取り付け構造などの影響の方が遥かに大きく、スキーのキャラクターを構成している場合が多い。
SALOMONもTYROLIAも可動域がビンディング側に有る訳ではないので、極論で言えばブーツを含むビンディング長はスキーのフラットスポットになるはず。
全長が短い程、スキーのフレックスポイントがブーツよりになるし、逆に長ければスキーの体感的な剛性は上がる。
そう言った点でいくと、極端なのがLOOKのターンテーブル。
予想はしていたが、こんなに違うとコアなニーズがあるのもうなづける
[sample4]アルペンビンディング
SALOMONパープルとLOOK(ターンテーブル)グリーン
TYROLIAと比較すれば全長の短いSALOMONもターンテーブルのLOOKと比較すると、ヒールのビスだけでLOOKが10cm近く短い、ただトゥーのビス位置がのビス位置がTYROLIAくらいの位置になるので、随分と他の2社と比較すると前よりの取り付け位置になる印象。
他の2社と比べると、10cm以上スキーがたわむ部分が多い訳だから、乗り味も変わるだろうし、モーグル等のコアなニーズがあるのもうなずける。
※LOOKもメインはステップインに移行しているので、ターンテーブルモデルだけ特別。
アルペンビンディングしか乗っていなかった時は、ビンディングなんて外れなけりゃ何でもいいや!と正直思っていた。
実際、アルペンビンディングはメーカー間での規格も統一されており、大きな仕様の差は少ないからか、ビンディングにしろブーツにしろ画一的な商品ばかりになるのは仕方が無いのかもしれない。
ツーリングビンディングは、DIN規格すら統一されておらず、独自の開発プロセスで育っていますのでオリジナルである反面、プロダクトとしては完成度がアルペンビンディング程には高くない側面もあります。
ただ、こうやって比べてみると、アルペンメーカーのビンディングは、カービングコンセプトで、高剛性の一辺倒で進んできたなか、ここへ来て「たわみ」主体の相反するコンセプトをどう取り入れて行くかを、プレートで模索しているようにも見えます。
スキーは、道具の依存度の高いスポーツですので、どうしてもメーカーコンセプトが技術の流行を作る面があります。
カービングスキーはスキーに革命を起こしましたが、同時にスキーは硬くなり、傾きで滑る技術の流行により、プレートで傾きの効率をあげ、ますます「たわまない」スキーとして成熟してしまい、ブーツも重く、硬い、支点の高さと側面剛性を重要視したものが主流になっているような気がします。
ゲレンデユースモデルが画一的なものばかりになる中、DYNAFITのテックビンディングの昔ながらのスキーセンターから「たわむ」コンセプトが、僕の中で上手くハマった感じです。個人的には、いまさらながら、プレート抜きのシンプルな物がニーズなんじゃないかなとも思うのですが・・・
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