ワックスの入っていないシンタードベースは、エクストリュードより滑らない?
BCメーカーや、スノボメーカーで、ミドルエンドモデル以上の機種でもシンタードベースを使用していないのは、上記のような理由からと思われる。つまり、BC用の板などは、圧倒的に登り(スキンを付けての登坂)が多く、滑走時の時間は圧倒的に少ないため、手間のかかるシンタードベースを必要としないという事か・・・個人的には、ワクシングをしない板に乗る事自体が無いので、本当にワックスを入れないシンタードベースが滑らないのかどうかはよく解らない。
ただ、ワクシングの回数で差が出る事からも、シンタードは、ワクシングの有無で滑走性が左右され易いとは思う。
コノ数年ワクシングに手間をかける中で、幾つか気づいた事がある。
柔らかいワックスというのは、あまり滑走性という点でも役に立たない印象が強い。
※あくまでも個人的な見解です。
特に顕著に感じるのは、新雪時。
新雪の雪の結晶が整っている状態というのは、結晶がソールに刺さる事で抵抗が生まれ、滑らない。
※滑らない・・・と言うと大げさだが、新雪で在るが故の減速要素が雪にあると思う。
よく言われている話しだが、結晶が刺さっているのを見た訳じゃないので、実際あまりイメージ出来なかった。
確かに、降りたての新雪は、見た目のイメージに反して、若干渋い。
だから、メーカーのマニュアルでも、比較的、硬いグレードのベースに硬い低フッ素のトップという組み合わせが推奨されている。当然、新雪時は気温も雪温も低い。
※つまり、新雪もアイスバーンもワックスグレードは似ている。新雪もまた氷なのだ。ただ細かく、新雪時は結晶が残っているので鋭利。
じゃあ、逆に気温、雪温が比較的高い時は?
柔らかいワックスが有効か?というと・・・・
個人的な見解ですが、柔らかいワックスが滑走性に優位に働く場面はほとんど・・無い。と、思う。
気温、雪温が高いときはパラフィンの硬度より、水分が増えることから、撥水性が有効で、フッ素の含有率の高いものの方が有効に働く。その際、ベース・ソールが柔らかい事が?優位に働く事は少ないように思う。
という事は・・・ソールは基本的に硬い方が滑走性能が引き出し易い。
つまり、硬いソールと柔らかいソールでは、圧倒的に硬度の高いシンタードの方が有利。
その上、エクストリュードは素材自体が柔らかく、ワックスの浸透も低いので、硬いワックスを浸透させ硬くする事も難しい。
逆に、シンタードベースはソールの素材より硬い高いワックスを浸透させる事で、ベースの硬度を高める事も無理ではない。
※実際、特定メーカーのグリーンやブルーなどは、ポリエチレンのソールよりも硬度が高いものもある。
※実際、メーカーの進めるベースバーン対策も同様の内容だ。
逆に撥水性、フッ素の含有率だけが滑走性の大きな要因だとしたら、デュポン社あたりがテフロンソールを作っても良いんじゃ?と浅はかな発想にいたるが・・・
おそらく、テフロン(商標名)は、低摩擦性の高い素材だが、柔らかいのでスキーのソールには向かないのかな?
とも思う。
とかくワクシングで、滑走性を語る時には、フッ素の含有率を如何に高め、持続させるか?と言う事に集約されますが
個人的には、如何に硬いソールを作るか?
というのがベース作りの基本かななどと、素人ながら考えています。
もちろん、ソレ以前にソールの平滑度、均一なストラクチャーなどの条件は満たされたうえでですけどね。
個人的には、ソールの硬さというのが、随分と滑走性に影響する印象を持っています。
柔らかいワックスから順に入れて行き、ベース作りをするのは、全ては硬いワックスを入れる為の準備と考えています。
実際、ソールの硬度以上に硬いアイスバーンでは、ソールが摩耗してしまうのは必然だと思う訳です。
いくら、撥水性が高くても、硬さの違うものを擦れば、柔らかい方がストレスを受けるのはイメージ出来ます。
幾ら撥水性が高くても、全面が水を挟んで浮いている訳ではないだろうから・・・幾ら十分に柔らかいワックスを入れていても、柔らかいワックスではソールの摩耗(ベースバーン)を防ぐ事は出来無いんじゃないかと思うのです。
※ワックスが切れて(ドライアウト)摩耗が進む(ベースバーン)事は確かに在りますが・・・ソレ以前にレッド位までしか入っていないソールは、ワックスの有無にかかわらず摩耗するような気がします。
結果、ベースバーンが酷くなれば、幾らスペシャルなストラクチャーを入れていても、滑走性は落ちます。
ただ、アイスバーンでの滑走性自体は、ソールの影響を余り受けないので、アイスバーンで受けたダメージは、少し雪が緩んだり、湿雪時に現れます。
よくレーサー仲間が「ベースが緩む」というのは、そうなる事を嫌ってとにかくソールは硬くしたいのだと思われます。
ただ、個人的には新雪時の滑走性にも興味が在り・・・
それも、結局ベースを硬くするしか無いんじゃないかと・・・また長くなったので続きは、またいずれ・・書きます。
ソール、ワックスは、かなり曖昧な知識しかなかったので、大変ためになります。パウダーでも滑走性のいいワックス方法は私も気になっていました。シール使用した後は、ソールにグルーがどうしても少量付着するので格好前には含フッ素の携帯ワックス→コルクしてます。ワックスネタまた是非お願いします
返信削除山猿さん、レスありがとうございます。
削除山猿さんに、そんな事言われると嬉しいですね。
そもそも、週末スキーヤーがフカフカの新雪を当てる機会は少ないので、マテリアルはベストの状態じゃないともったいない・・・のと、山にいる時間より下界の時間が長いですから・・・こんな事ばかり考えてます。
山スキーのワクシングって、あんまり重要視されませんけど、至高の1本の為には、いつでもベストじゃないと後悔が残りますものね!
わたくしも大変参考になりました。
返信削除僕も黒いソール(グラファイトシンタードでしたっけ?)の方が断然好きです。
汚れが目立たないし、WAX掛けた時、仕上げのブラシのツヤのでかたが判りやすからって言う簡単な理由なんですけど・・・・・・
昔はクリアソール(発色の良い派手なソール)ってブームみたいにあふれてましたよね、ひと昔もふた昔にK2のエクストリームとマンバを買った記憶が蘇ってきます。
やぁ~WAX講義勉強になります!!!
またお願い致します。
susumuさん、レスありがとうございます。
削除確かに、クリアソールは最近は見なくなりましたね。
ジブ系の板や、ファットにクリアソールが多いのは、コストの問題もあるのかも知れませんね。
そろそろ、ヤブのシーズン券販売も始まりますね。