【1. ターンは普遍的な物理現象】
【2. ターンの見かけの現象】
【3. ターンの操作感覚】
この3つの観点から自分の運動を分析することで、今シーズンは「基準」となるスキーの骨子が、少し見えてきたように思う。
― 上達の方法 ―
僕を含め、多くの人がスキーの上達を求めたとき、まず行うのは新しい【3. ターンの操作感覚】を身につけることではないだろうか。
例えば、「外向が足りない」「外足荷重が足りない」といったエラーを自覚した場合、プルークなどの低速運動でそのエラーを修正し、新しい【3. ターンの操作感覚】、つまりフィーリングとして覚えていく。
ただ、実際には感覚やフィーリングだけで、自分の運動が正しくできているかどうかを判断するのは難しい。
そこで多くの人は、その判断を自分よりも上級者に委ねる。
「出来ている」「出来ていない」をレッスンという形で判断してもらい、そこで得た新しい感覚を覚えることで、上達していくと考えるわけだ。
数年前までは、僕自身もそれで上達するものだと思っていたし、実際、それなりに上達していたとも思う。
― レッスンは思ったほど…… ―
ただ、この一般的なレッスン形式は、皆さんも気づいていると思うが、思ったほど成果が出ない。
成果が出ないのは、自分自身の習熟度に問題があると考える人が多いと思う。
もちろん、それもある。
しかし、原因はそれだけではない。
そもそも、この方法には致命的とも言える問題がある。
実際、言葉で伝えられた【3. ターンの操作感覚】というものは、客観視することも、他人と比較することも難しい。
たとえデモンストレーションを行うインストラクターのような上級者であっても、自分自身が感じている【3. ターンの操作感覚】と、それを伝えようとして言語化したものとの間には、大きな差が生じる。
もちろん、実際のレッスンでは、プロは習う側のレベルに応じて言語化するのが上手い。
だからこそ、「理解できた」という感覚は得られる。しかし、感覚そのものを伝えることはできない。
ここに、レッスンの難しさ、上達を困難にする原因があるのではないだろうか。
― 基本反復は上達につながらない? ―
このように、少なからず誤解が生じる余地がある中で、習ったことをそのまま反復練習すると、曖昧な運動を繰り返し、それを癖づけてしまう可能性がある。
まして実践において、そのまま低速時の【3. ターンの操作感覚】を再現しようとしても、エラーを修正できるとは限らない。
なぜなら、速度や斜度などの条件が変われば、同じターンをするにしても、より速く、より強く運動する必要があるからだ。
その結果、緩斜面・低速で得た【3. ターンの操作感覚】とは、まったく違う感覚になることもある。
つまり、「正しい運動を覚えたつもり」でも、その感覚を条件の違う実践へそのまま持ち込めるとは限らない。
― 上達は難しい ―
極端な言い方になるが、スキーの技術、つまり「上手い・下手」というものは、正しい運動を行ったときの感覚を、正しく覚えていくことなのだと思っている。
そして、ここが個人的にはスキー上達の一番の障壁なのではないかと考えている。
もちろん、上達してスピードのレンジが高くなれば、それに合わせてフィジカルも必要になる。しかし、フィジカルモンスター=スキーエキスパートとはならない。
結局のところ、どれだけ正しい運動を理解し、それを自分の身体で再現できるか。そして、その運動が正しいのかどうかを、自分自身で判断できるか。そこが重要なのではないだろうか。
― じゃあ、どうする? ―
……長くなったので、続く。
コメント
コメントを投稿