今シーズン、自分で組み上げたブーツチューンにはかなり満足している。
細かな調整を繰り返し、納得できるレベルまで詰めることができた。その過程で多くの気付きがあり、ブーツチューンに対する自分の考え方も少し変わった。
― やっぱりアルペンブーツは違う ―
先シーズンは、まずほぼ吊るしの状態で履いてみることにした。
「よりタイトになった」という前評判のモデルだったが、我慢しなければならないような当たりもなく、驚くほど自然に足が収まった。
ファットスキー用にTLTビンディングを導入して以来、長い間兼用ブーツで基礎スキーも滑ってきた。
兼用ブーツでも十分満足していたつもりだったが、久しぶりに履いたアルペンブーツは想像以上だった。
ブーツそのものが持つ剛性感、正確なホールド性、入力に対する反応の速さ。
改めてアルペンブーツという道具の完成度の高さを実感した。
― できることならチューン(加工)はしたくない ―
実は、個人的にはブーツはできるだけノーマルの形状のまま履きたいと思っている。
理由は単純で、メーカーが設計した形状こそが、本来もっとも性能を発揮できる状態だと考えているからだ。
スキーのセンターへ無駄なく力を伝える。
そのためのシェル形状やフレックス、ボリュームバランスは、長い開発の末に設計されている。
だから、本来なら加工は最小限で済むのが理想だと思っている。
― それでもチューンはする ―
とはいえ、現実にはチューンは必要になる。
例えば、多くのメーカーでは25.0cmと25.5cmが同じシェルを共有している。
薄い中敷き一枚でサイズを調整したり、アッパーシェルも2サイズで共用されていたりすることは珍しくない。
つまり、そのサイズの中には設計値にぴったり合う人もいれば、どうしても微妙に合わない人も存在する。
これはトップレーサーであっても、完全なオーダーメイドではない以上避けられない。
だからこそチューンとは、
「メーカー設計を自分用に作り替えること」ではなく、
「メーカーが想定した理想の位置に、自分の足を収めること」
なのだと思っている。
自分の骨格や足の形状によるズレを修正し、本来設計された性能をロスなく発揮できる状態へ近付ける。
それがブーツチューンの本質じゃやないかと考え、自分で加工していたように思う。
― 自分の足は許容内か、許容外か ―
正直に言えば、自分の足はメーカーの許容範囲内には入っていると思う。
実際、ほぼノーマル状態で検定も受けたし、問題なく滑ることができた。
※その時(未チューン時)は受かっていませんが・・・
むしろ、メーカーが想定した足型に比較的近いのではないか、とさえ感じている。
ただ、すんなり履けるということは、見方を変えれば「まだ余裕がある」ということでもある。
さらに、自分には幼少期の骨折による骨格の変形があり、左右差も存在する。
この部分だけは、どうしてもチューンで補正したい要素だった。
とはいえ、自分の足が一般的に「大掛かりな加工が必要な足か」と言われると、それは少し違うようにも思う。
改めて感じるのは、現在のスキーブーツの完成度の高さだ。
昔のブーツはロアシェルの容量が比較的大きく、足との隙間も多かった。
しかし現在のブーツはメーカーごとの違いこそあれ、シェルと足との距離が非常に近く、足のシルエットそのものに沿った設計になっている。
それでいて、多くの人が大きな痛みもなく履ける。
これは本当にすごいことだと思う。
最近、自分がフォーミングインナーの必要性を以前ほど感じなくなった理由でもある。
ー想定内で収まる以上に何を求めるのかー
ここからは、レベルを問わず、ブーツチューンをやった事がある人しか踏み込まない領域で、チューンの可能性知る人しかやらないのではないかと思う。僕の場合は自分でやれる環境があった事も幸いしたが、なかなかショップにおいてもフィッティング以上の加工と成果を出せるショップも少ないように思う。
実際、自分はどこを加工し、何を狙ったのか。は「黒犬調教」で数々書き留めてはいるが、改めて別で書こうと思う。
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