2014/09/09

純正インソール考 [REXXAM/LANGE/DYNAFIT比較]


左からB+(REXXAM) / LANGE / DYNAFIT
スキーブーツの純正インソールって、ほとんど使われる事の無い、サイズ調整や、ためし履きする際のとりあえず的なものという認識が強い。
皆、差はあるだろうがデフォルトのままのインソールを使っている人はほとんどいないのじゃないかと思う。

皆、純正以外のインソールと差し替えて使っている人がほとんどで、メーカー、販売店共にその意識は強い。僕も最近でこそ、SIDAS等の熱成形系のカスタムインソールは造らなくなったが、プロパーインソールには交換している。

ただこのデフォルトのインソール、ほとんど使い道は無いのだが、唯一デフォルトのインソールでしか解らない?出来ない?事がある。

それは、インナーブーツの内側の靴底形状だ。

カスタムインソールを入れるにしても、最終的にインナーブーツに入るサイズのガイドにするのは
純正のインソールのアウトラインをなぞるしか無い。
※インナーブーツの靴底をなぞる方法もあるが、基本的にインナーブーツの外寸と内寸は大きく違う上、アウトラインのカーブは著しく違う。

オリジナルで造っても、既製品でも、このカットラインがずれれば極端に言えば足裏のパワーラインが揃わない事だってあるはず。

プロパーのインソールの形状というのは、カットを前提にしているためアウトラインは大体似たような形状で販売されている。
面白いのは、むしろデフォルトのインソール。
なにせ、インナーブーツ、シェルの形状に合わせてか?
同じ25.0cmのインソールでも思った以上に形状が違う。

写真はココ数年のブーツのデフォルトインソールだが・・・
※REXXAM DATA97は既に廃棄してしまったようで、手元に無いが、ソレに合わせてカットしたB+のアウトラインで比較する。

REXXAM
  • 年 式:9-10モデル
  • タイプ:DATA
  • ブーツワイズ:95mm
  • ブーツサイズ:25.5
  • インソールの最大幅:
  • インソールアウトライン:踵の幅が極端に狭い


DYNAFIT
  • 年 式:11-12モデル
  • タイプ:Titan UL
  • ブーツワイズ:不明
  • ブーツサイズ:25.5
  • インソールの最大幅:
  • インソールアウトライン:全体的に大きく湾曲


LANGE
  • 年 式:13-14モデル
  • タイプ:RS130
  • ブーツワイズ:97mm
  • ブーツサイズ:25.5
  • インソールの最大幅:
  • インソールアウトライン:変化が少なくほぼストレート、少し、長い


こうして比較すると
ブーツワイズは DYNAFIT > LANGE > REXXAM
の順におおきいのに
インソールの幅は REXXAM=DYNAFIT > LANGE

ちなみにインナーブーツの外寸(ワイズ?)は
DYNAFIT > LANGE > REXXAM

写真も無く、僕の拙い文章でで比較するのはイメージし難いが
  • REXXAMは
  • シェル(ワイズ):狭め
  • インナーブーツ :薄目
  • インソール   :狭め


  • DYNAFIT
  • シェル(ワイズ):広め
  • インナーブーツ :厚め
  • インソール   :狭め


  • LANGE
  • シェル(ワイズ):やや狭め
  • インナーブーツ :やや薄目
  • インソール   :かなり狭め


LANGEは手元にシェルが無いからインプ出来ないが
結果、デフォルトの組み合わせだと
REXXAMよりシェルのワイドなDYNAFITの方がフィッテイングはタイトだ。
※ナローシェルかのような印象を受ける。
やはりサーモインナーは最小の厚みが、通常インナーよりも厚くなりがちなので
ワイズがカタログよりも狭く感じる。
山猿さんのインプレッションが僕と異なったのがうなづける。

これまで、サーモインナーの経験が乏しいためよく解らなかったが
こうしてインソールやインナーブーツを比較すると、シェルの特性の他
ブーツの印象はインナーにかなり左右されるし、シェルやカタログスペックのキャラクターだけでは解りにくい事が解る。

ブーツは、店頭での足入れの印象で決めがちだが、根本的な内寸が自分の許容範囲に収まっているかどうかは、デフォルトのインソールで比べるのはかなり参考になるかもしれない。

10 件のコメント:

  1. インソール、自分は純正しか使ったことがない・・・・やばい!
    みんな結構インソール変えてるんですね、知らなかった。

    よし決めた!!!
    今シーズンは僕もフンパツしてちゃんとしたインソール買っちゃうぞ!!!!!
    (カスタムインソールは無理っぽいけど)

    前回のワックスの件も聞きたいことだらけでコメントしようと思っていたら、今回はまた興味深いインソールの話。

    ぼくの知らないことだらけで勉強になります。
    特にWAXについては詳しくお話を聞かせていただきたい、と強く思っているわけです。
    早くシーズンが来ないか、今から楽しみです。
    その時はよろしく御教授下さい、お願い致します。

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    1. susumuさん、レスありがとうございます!
      そうですか!僕の仲間内で凄く上手い人でも、インソールはおろか、ワックスもかけない!という人が稀にいます。
      ※逆に全て拘っている人など上手い人にはいない気も・・・

      道具のメンテは競技でもしない限りは、自己満足の世界だな〜と思います。

      ワックスも初速には違いが出ますが、加速後はワックスよりストラクチャーのほうが、影響がデカイようです。

      まあ、僕は面白いからやってますけど、スキーが純然たる物理運動なのに、ワックス論?道?(笑)は、基準が曖昧で、オカルト的なものから宗教チックなものまで、案外、理論立って無いんですよね。

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    2. あ、インソールもわざわざ買う程の事も無いかもしれませんよ
      金額程の差があるかどうかは?
      僕も案外、ノーマルインソールでいいのかも・・・とまで
      最近考えています。

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  2. でも前々からインソールの事は気になっていたんで、ここが良いチャンスで交換してみます。
    スキーショップなどでは滑りが変わるなんて謳い文句のチラシも貼ってあるのを見ましたし、なんでも挑戦です!

    WAXに関しては本当にシロート並の知識しかありません。
    WAX教のグル位までなってみたいと思っております。

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  3. 量販店で扱いがあるのが、スキー用ではシダス、スーパーフィートがおおくて、バネ2、B+は割と専門店扱い?かと思います。
    その他ランニング用なども含めると多数ありますが、スキー以外で考えても少しお金を出すなら上記の当たりが無難かと・・・
    ただ、インソールってかなりプラシーポ的な効果じゃないかと疑うものもおおいですから...上記の物、全て試しましたけど、価格程の効果は多分ないです。
    http://fischerman2009-rx6.blogspot.jp/2012/02/or_23.html

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  4. なにから何まで、いたせりつくせり。
    参考にさせていただきます!
    ありがとうございます、すぐにネットで探してみます。

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  5. ソールからの考察。目のつけドコロがなんとも素晴らしい。

    確かにサーモインナーは熱形成する特性上、形成前はかなり肉厚形状となりますね。クワドラントの時は展示会等では履けたサイズもKatsuさん同様、形成前は足を入れることもかなり困難でした。ということで熱形成時はある意味修行でした。たぶん展示会の物はいろいろな人が試乗しているおかげでかなりヘタっていたのが、よかったのかも。お店の人も同じようなことを言っていたのを思い出しました。

    インソール論かなり興味あります。
    私もインソールは3個ぐらい作りましたが、本当にそれがいいのか、どうか
    なんだか、わからない感じにもなります。

    インソールはなんでもいいと思えるぐらい技術(体幹)を鍛えたいのですが、実際はそんな技術がまだ身に着けれず、少しでも足裏感覚が向上できるならと、ある意味神頼み的に思わず使用してしまいます。(笑)

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    1. 山猿さんレスありがとうございます。

      山猿さんのあの言葉が無ければ、こんな風には考えませんでした。
      インナーブーツや、ましてやインソールなんて大体一緒!と考えていましたから。

      まだ滑ってもいないですが、DynaとLANGEインナーが中々良い感じなんですよ。
      今更、アルペンブーツを買う事はありませんが、
      今まで食わず嫌いでLANGEを避けていたのはもったいなかったと
      今更ですが思ちゃってます。

      インソールについても1社、凄く気になっているインソールがあるんですが、なかなか先立つものが・・・・それより先に僕も、体幹といわず、柔軟から始めます(笑)

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  6. 根本的なところに目が行きますね。
    「唯一デフォルトのインソールでしか解らない?出来ない?事がある。それは、インナーブーツの内側の靴底形状だ。」
    これはそうなのですが、カスタムインソールを元のインソールに重ねてハサミでちょきちょき切っているのを目の当たりにすると、
    「向きはあっているの?」
    「そんな精度でいいの?」
    「型どりするときのこだわりの精度はどこに行ったの?」
    とも思ってしまいます。

    思っているだけじゃなくて聞いたこともあるのですが、「熟練の勘です」と言い切られたこともあり、ちょっとがっかり。熟練と言うには若い人だったので。

    スキーブーツR&Dだと、チューン後のブーツ形状と連動してAmfitの形状が設計されているので、このあたりの疑問や不満がなくなります。高いだけあって、技術的論理的な裏付けがあります。何より実際に滑ってもその差を感じましたし。

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  7. レスありがとうございます!kaizoさん。
    「熟練の勘です」本当の熟練者は言わないような気もしますが・・・・(笑)どんなに技術と知識があってもコノ部分は、シロウトでは埋められない所ですし、現に圧倒的な数の経験というモノの公約数は否定出来ませんからね〜。

    ただ、僕もあれだけ様々なウンチクが在り、インソールの出来映えが良くても
    最後のチョキチョキは?????ですね。
    インソールって、ブーツの中で適正位置に足をガイドするものと言うイメージなのですが、エッジの0.5°を商売にしているレベルの人が、最後1mm、2mmをルーズにするのは本末転倒ですよね?

    プロパーのインソールカットも、切ってから「あ〜数ミリ足りない」とか、数ミリ幅が余計で、幅が逆に狭く感じるとか・・・
    中々決まりませんから・・・

    ブーツのレントゲンを撮れたら良いのに(笑)

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