2012/02/23

インソール [カスタムorプロパー]


少しスキーをかじった人ならば誰もが、スキーブーツが重要なマテリアルである事に異論は無いかと思う。
自分に合ったブーツを望むのは当然しごくの事だが、これがなかなか一筋縄では行かない。
スニーカーなどと違い、硬いプラスチックで出来た靴に足を入れるのだから、シンデレラのガラスの靴じゃないがピッタリ!
なんて事は基本的にあり得ない。
だからかスキーヤーは、たかだか中敷(インソール)といえどその重要性を知るが故に?高額な金額を出す事に抵抗が無い様にも思う。
スキーをやらない人でたかだか中敷が、¥1Mと言ったら普通はドン引きだ。
それでも有名ブーツチューンショップの信者も多く、わざわざ足を運び、チューン代:¥15Mなんてのも多い。
ブーツチューン(その多くはチューンではなくフィッティングだと思うのだが・・・)と言っても本当にチューンなのかフィッティングなのかは曖昧だ。

僕もREXXAMの前まではフォーミングしていたから、チューン「UP」だと信じて疑わなかったが、ブーツ代の他、インナーブーツ代、インソール代とかけて、「UP」したのはフット感と値段だった様にも思う。
※REXXAMが一番良いてフォーミングしなくなった訳でなく、この頃から各社、シェルの形状がずいぶん足の形状に近くなってきたのだと思う。今から思えば昔のブーツは長靴だった。
だからフォーミングしないと、自分の足はブーツに合わないと信じ込んでいた。
※長靴なんだから隙間をフォームで埋めないとフィットしなかった訳だ。

その頃から、インソールも作る様になり当時から「シダス」のカスタム(熱成形)モデルを使うのは
半ば当たり前と考えていた。
スキーショップもそれが当たり前といった風潮は今でも根強い。
確かに、自分の足の形状をプリントするのだからフィット感は増し、
シェルの中での足の納まりもある程度改善されるのは確かだ。
しかし、カントから骨格の左右差、バランスまでがインソールで治る?補正、矯正?
されるかの様な表現を多く見かける。
最近はあえてカスタムモデルはではなく、
プロパーモデル(正しい呼称かどうか解らないが)のモノを試している。
※写真の上からバランスプラス、バネ、オルソティックが形成済みのプロパーモデル。

というのも、「シダス」は我々のようなスキーヤーにはなじみ深いメーカーだが、作り手により、考え方も技術にもバラツキがアリ、出来上がりの善し悪しが個別のカスタムである以上、比較が出来ない。

それならば、いっそプロパーの方が最大公約数的な正しい形状をしているのでは無いかと考えた訳だ。
ブーツにしろ所詮、平均値からの形状でありどんなにサンプリングの数を増やしても平均値で作る以上はサンプリングされた人ですら合わない形状になるはずだ。
だから、シェルもフィティングの為に膨らましたり、削ったりというのは基本的にメーカーのデフォルトから外れる可能性がある。
なるだけブーツメーカーの設定した位置に足が収まる為にフィティングはするべきだが、インソール単体を自分の足にあわせてしまうのはブーツのデェフォルトから遠くなる場合もあるのでは?と思いだした為だ。

いくつか試しているインソールの個人的なインプレッション
※なかなかインソールのインプレッションて、比較する人がいないでしょ?参考まで・・・

■バランスプラスCF
今使用中のモノ。
今時のタイトなブーツ用なのか、最も薄く、小さい。ソール裏が完全にフラットなためブロック加工した時の様な硬さがある。
メーカーコンセプトらしい第6指の位置の骨を刺激する突起があるのだが、昨年はそこが異常に痛くなり履いていられなかった。
どういう訳か今年は全く問題なく履けている。
本々のブーツシェルの踵の大きさが[DATA]は小さく普通のインソールでは踵が収まらり切らないのだが、唯一これだけは踵が小さくきれいに収まる。かなりスキー専用と言える作りだ。
※[DATA]のノーマルインソールサイズに近い。
あまり土踏まずの立ち上がりも無くフィット感は薄い。
操作感は若干シビアなイメージ。

■Ba2ne[バネ]
一時期、皆川賢太郎が使用とのことで使い始めた。
普段の靴にも使ってみたが、足裏の疲労が少ない気がする。
ただスキーでの使用では何も変化を感じない・・痛くも痒くもない。
フィット感はあまり良い方でないと思う。
※僕の購入したものがスタンダードの為か少し足が滑る感じがする。
スキー用であれば表皮がスウェードなので良いかもしれない。
刺激が少ない分特徴も無いが、案外手堅い選択かもしれない。
本当に可もなく不可もなくといったインソール。

■オルソティック
余りメジャーじゃないが、個人的に一番注目のインソール。
主に普段履きで使用、当初かなり刺激の強いインソールだった。
とにかく土踏まずのアーチが高く、フィット感?圧迫感は強い。
これも当初、踵部分に痛みがでたが現在は一番心地よいインソール、
近く、スキー用に回そうかとも思っている。
見かけは一番チープだが、本々はスポーツ用というよりは、
医療用のものなで操作性より足裏の健全化に効果があるようだ。
※姿勢が良くなった気がする。

■シダス赤(熱成形)ブロック加工
ずいぶん昔に作ったもの、もちろん立位で制作したもので、作り方も思想も古い。ブロック加工していたので、当初痛くて土踏まず部分のブロックを削った覚えがある。
※今ではブロック加工しても土踏まず部分にアーチを作るのは当たり前となっているが・・・

■シダス青(熱成形)
3年前くらいまで使っていたものだが、現行のシダスと材料的には同じと思う。しかしブロックも無く、やたら左右が巻き込んでいるので、現在のブーツに入れると収まらず、キツい。
最近は土踏まずの縦のアーチ以外に、母指球と小指球を結ぶ横アーチを作るのが
インソールのスタンダードなのだが、今見てみると横アーチがいっさい無い。
やはり、コンセプトが古いのは否めない。

※その他にも、スキー用で無いモノも多く試したが、余りちゃんと研究されていないものも多く、使うに値しないただ底上げするためだけの様なものもあった。
※価格的にはあまり変わらないものもあるので、怖い話だ・・・・。

フィット感でいえばカスタムの方が高いとは思うが、古いインソールをそのまま違うメーカー、違うタイプの新しいブーツに使用するのは、適正な位置に足が入るとは余り思えない。
そのへんは、プロパーの方が流用が効くのではないかと思っている。

優秀な作り手の元で作ったカスタムインソールはプロパーよりも優れているが、曖昧な作りのカスタムインソールならばプロパーの方がまだマシじゃないかというのが今の考えだ。

2 件のコメント:

  1. ずらっと並びましたね。
    それにしてもいくつもお持ちですね!

    保温の方は私も全然進まず・・・しかし今日は違う事をしてみました。
    先日のマーカーも今日違う物に作り直しましたが、次回のネタにしようかと・・・

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  2. チマチマ小金使いなんですよ・・・・
    インソールもいろいろ試すものの、決定的なものはないです。

    昨晩、保温対策の切り札?が届きました!

    週末は日曜だけ子連れでいきます。
    もう、暖かくなるし、最後のトライになるかと。

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