2015/05/13

ワックス考[温度帯#2]

やっぱり・・・と、なるほど・・・・

あるブログに「パラフィンワックス温度帯一覧」という主要メーカー9社のワックスの温度域とアイロン温度、100gの価格を比較した一覧がUPされていた。

パラフィンワックスというところが、ドストライクなネタで、目からウロコの事が・・・沢山あった。

まさか、メーカーごとに1つのカラーが、カバーする温度域が、こんなにもバラバラだとは思っても見なかった。

メーカーも、毎年ではないがマイナーチェンジをしており、こうやって比較すると一概に価格変更だけでなく、カバーする温度域が広くなったりと、細かいマイナーチェンジをしている事が分る。

全般的な傾向としては、各メーカーとも1つのカラーでカバーする温度が広くなる傾向にあるようだ。
※SWIXは違うけどね・・・(笑)

ユーザーとしては、車のオイルよろしく、マルチグレード?ユニバーサル的な物の方がお手軽では有るのだが・・・・実際そのようなパラフィンワックスは無いようだ。
※コノ表のブログのオーナーも書いていたが、一見するとDOMINATORワックスなどは、マルチな温度帯に対応するイメージであったが、表にしてみると、取分け温度域が広い訳でも、アイロン温度が低い訳でもない事が解る。

各メーカー、気温にしろ雪温にしろ0℃以上の温度域のカバーというのは、さほど意味は無いと思われ、実際、カバーが無いメーカー?カバーの表記が無いメーカーも多い。

現実的な比較は、0℃から-20℃位までは9メーカー共通の温度域になる。
コノ温度域を幾つのカラー(パラフィン)でカバーするかという事になると
■最多:SWIX イエロー~グリーン・・・6カラー(6種のパラフィン)
■最小:KUU イエロー~グリーン・・・3カラー(3種のパラフィン)
※一見、こうやって表記すると、KUUがマルチグレードなのかと言うとそうでもなく、実際はKUUのグリーンだけがやたら温度域が広い。
このKUUのグリーンについては、グリーンのわりに浸透が良く、愛用していた。
ソレもそのはず、アイロン温度が115℃と他社のグリーンが130℃を下らないのに対して溶解温度が最も低い。実際、柔らかい印象だが温度域のカバーは悪くない。
コノ温度域をカバーするワックスとしては、最も溶解温度が低く使い易い「グリーン」と言える。

同じく0℃から-20℃までの温度域を、カバーするワックスの使用温度(溶解温度)を比較すると、コレまた意外に・・・

■高め:ハヤシ イエロー~バイオレット・・・3カラー/110℃~150℃
    GALLIUM ピンクー~グリーン・・・4カラー/120℃~130℃        SWIX イエロー~グリーン・・・6カラー/110℃~150℃
■低め:KUU イエロー~グリーン・・・3カラー/105℃~115℃
    マツモト イエロー~グリーン・・・4カラー/80℃~120℃
※GALLIUM・SWIXが0℃帯が120℃から始まる事からも、115℃で溶解するグリーンで-20℃までカバー出来るKUUは、板に優しいワックスとも言える?

ただ通常、ワックスの硬度は、溶解温度に比例するので、-20℃までのカバーとは言え、150℃の溶解温度のパラフィンと同じ硬度ではないと思われる。
ベースバーン予防で考えると、やはり硬度の高いワックスの方が効果は高い。
最近は溶解温度が低くても、硬い、マルチな特性を持ったパラフィンが多くなっているが、マニアはやはり、「溶解温度の高さ=高硬度」と言う認識は強い。

そう言った意味で、ソール保護、硬いソールに仕上げる為にはやはり、アイロン温度の高いワックスの仕上げが必要と考えている。
一概に「溶解温度の高さ=高硬度」と言う訳ではないが、対応温度が-30℃を越え、アイロン温度が高い事からも
■硬め:ハヤシ バイオレット -30℃オーバー域/アイロン150℃
    SWIX グリーン -30℃オーバー域/アイロン150℃
※マツモトのANTB.B.という専用のソール保護のワックスも有るが、溶解温度が100℃という事も在り上記の2種程ではないと思われる。
※SWIXの様に、アイロンの温度を高めにする事を推奨するメーカーも在り、「アイロン温度=溶解温度」では無いのだが、少なくとも高い温度でしか溶けないパラフィンは硬い。

追記:以前の投稿で「イエロー」などワクシングしても意味が無いと書いたことがある。
当時、とにかくワックスを切らずに、「イエロー」だけをワクシングしていたのだが、今にしてみると、その「イエロー」はSWIXだった。
同じ「イエロー」でもSWIXは、かなりイレギラーでほとんどマイナス域をカバーしていない。
他社の「イエロー」以上に柔らかく、SWIXの「レッド」が他社の「イエロー」位の温度域になる。

まあ、「イエロー」がソール保護には、役に立たないのは間違いないかと思うが、特にSWIXの「イエロー」は、9社の中でも柔らかい方だったので、顕著に結果が出たと思われる。

2 件のコメント:

  1. 私は高校生の頃からずっとSWIXなのですが、変えない理由は簡単で、他のメーカーの色を覚えるのが面倒だから。もうそれだけです。

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    1. 確かに・・・・
      カラーによる温度帯分けが、こんなにもメーカーごとに別々だと、
      たしかにそうですね。

      SWIXは、温度域(カラー)が細かいですが、他社と違ってパラフィンワックスの温度域を長く変えていないのは、逆に好感が持てますね。

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